腸重積の整復手術を行いました。
患者さんは僅か生後2か月の猫ちゃんでした。
前日の朝まで食欲はあったが、夜吐き戻しそれから水を飲んでも吐く
とのことでした。
この「水を飲んでも吐く」というのはかなり注意した方が良く、若齢であればあるほど腸閉塞を疑います。
若齢の動物の腸閉塞は、物理的なものであれば
異物による腸閉塞
腸重積
腸捻転
などが疑われますが、最も多いのは異物の摂取です。
すぐに全身の精査を行い、エコーにて特徴的な画像が得られ腸重積と確定しましたので、
即日手術といたしました。
注意!手術中の写真が表示されます!
小腸は異常なし 大腸に小腸が嵌入 優しく引っ張出… 既に壊死しておりました 回盲部で切除吻合
腸重積の発生部位は小腸と大腸の移行部が最も多いのですが
この子も果たしてその通りでした。
手術後は数時間で食事を開始します。
非常によく食べ、術後はとても元気でした。
生後二か月というのは臓器の発達が未熟であり、麻酔のリスクもやや高いものとなるため心配でしたが
若いって強いですね!
何を食べても吐く、水を飲んでも吐くという場合は可能な限り早く受診することをお勧めいたします。
ご参考になれば幸いです。