こんにちは。院長です。
最近晴れ間が見える日も増えてきましたね!
さて、この時期は空気が乾燥するため人間も動物も呼吸器疾患が増加します。
猫ちゃんは特に、慢性鼻炎持ちの子が多いです。
結構、悩まれている飼い主様も多いのでは無いでしょうか?
そもそも、慢性鼻炎は診断までが結構大変です。
なぜなら、鼻詰まりを引き起こす病気で慢性鼻炎以外の病気を否定する為には
・X線
・細菌培養検査(±真菌培養検査)
・CT検査(±MRI検査)
・内視鏡検査
・病理検査
といった検査必要になるからです。
そのため、さまざまな制限から的確な診断が不可能な場合もあり、治療に難航することもあるでしょう。
さて、診断はさておき、慢性鼻炎とは何なのか?
それは、いわば「急性鼻炎の成れの果て」です。
ヘルペスやカリシウイルスなどによって起きた鼻炎により、鼻の中の構造が変化してしまい、正常な鼻としての機能を失ってしまった状態です。
ここに、二次感染として緑膿菌、パスツレラ菌、大腸菌、クラミジア菌などが感染してしまいます。
免疫機能も失われているので、自力でそれらを排除することができないため、治らない鼻炎となってしまうのです。
そのため、「慢性鼻炎」と診断された場合は、飼い主様は「病気と付き合っていかなければならない」事を覚悟する必要があります。
症状が軽い場合と重い場合に治療方針を分けてみましょう
軽症例
・ステロイド点鼻
・抗菌薬:1、2週間ほどに止める(完全に感染を除去することは難しい)
・ネブライザーや生理食塩水の滴下など:鼻水をふやかす
重症例
・上記に加え、鼻腔洗浄
鼻腔洗浄は必ず麻酔が必要であり、ややハードルが高い様に思えますよね。
しかし、症状の改善度合いとしては非常に効果的です。
【鼻腔洗浄した症例】
鼻炎は治りませんが、この処置によってかなり呼吸はしやすくなることが多いです。
もし鼻炎によって長い間苦しそうにされている場合は、定期的に鼻腔洗浄を行うのも一つの手段かも知れません。
また、まだ科学的根拠がはっきりしないのですが、慢性鼻炎に対しての有効性が報告されているサプリメントもあります。
非常に新しいサプリメントで、私自身の使用感もありません。
人医療におけるエビデンスと実績があるため導入いたしました。
他にこれと言って有効な手段のない慢性鼻炎…
もし試してみたいと言うことであればご相談下さい!
参考になれば幸いです。