ご無沙汰しております。院長です。
明けましておめでとうございます!(遅)
12月、1月とブログ書く暇ありませんでした。申し訳ありません。
さて、私が普段診察をしていて、なぜ神はこのような病気を作ったのか!と思う眼の病気があります。
それが角膜黒色壊死症です。
角膜分離症とも言います。


左の画像は角膜の中央が黒っぽく変色しております。
右の画像は中央は白く、そのまわりがリング状に茶色っぽく変色しております。
これは軽度な症例ですが、この病気は難治性の角膜潰瘍を引き起こします。
角膜潰瘍は痛いため、それが長期間続きます。
はっきりとした原因は不明ですが、
短頭種(ペルシャちゃん、ヒマラヤンちゃんなど)
まぶたの形の異常
慢性の角膜炎
ヘルペスウイルス感染
などがリスク因子として報告されており、
「慢性的な角膜刺激」
が原因ではないかとかんがえられております。

上の画像は内科的に治療した治癒過程です。
このように、肉芽(真ん中の赤い部分)が盛ってくると自力で傷を塞ぎ治ってきてくれる可能性がありますが
潰瘍が深い場合は手術が適応になります。
術後も再発することがあるため、なるべく手術を必要としないうちに治療したいところです。
猫ちゃんがしばらく眼をしょぼしょぼしたり、涙が多いと感じた時はすぐにご受診をお勧めいたします。
参考になれば幸いです。