- 私が所属している獣医師団体のTeam HOPEでは、以下の様に推奨しております。
✓0歳から
✓年一回
✓血液検査、尿検査、糞便検査、胸腹部レントゲン検査
なぜか?
・先天異常を見つけるため
・その子その子の基礎データを把握するため
です。Team HOPE調べでは、0~3歳の動物さんたちに血液検査を行ったところ、4.9%のワンちゃん、4.1%のネコちゃんに異常が見つかったとのことです。
私が以前勤めていた病院では、不妊去勢手術を行う子たちは全員血液検査、心臓超音波検査、レントゲン検査を行っておりましたが、やはり異常値が見つかることが少なくありませんでした(感覚的には血液検査だけでも4,5%よりは多かったような気もします)。
また、Team HOPEは、7歳から年二回の健康診断を推奨しております。
成年を迎えてからのワンちゃんやネコちゃんの1年は、人間に換算すると4年程と言われているからです。
私たち人間も年1回職場の検診を受けたりしますよね。
私は超音波検査が大好きなので、当院の健康診断コースの中には超音波検査を含めてあるものがあります。こちらをご参照下さい。
現在の獣医療において、この項目でガンかどうか分かるというものはありません。
血液検査では何の異常も示さないことも普通です。
よって、ガン検診をお望みであれば少なくとも胸部腹部のレントゲン、もし差し支えなければ腹部の超音波検査も行っていただくと早期発見率も上昇すると思います。
それでも脳などはわかりません。MRIを健康診断でやられる方とお会いしたことはありませんが、脳まで調べるとなるとその様な大掛かりな検査が必要となります。
ちなみに私(院長)は、開業する前に血液検査、レントゲン、検便、検尿、ヘリコバクター抗体検査、全身CT、脳MRIを行いました。
MRIではくも膜嚢胞が見つかり(これは特に健康上害をなさないらしい)、またヘリコバクター感染もみつかりました。
ヘリコバクター感染は胃がんのリスクを上昇させるため、内視鏡検査を新潟に来てから行い、胃がんが存在していないことを確認したのちヘリコバクターの除菌を行いました(1週間抗生剤内服+制酸薬)。
この様に、最終的に何をピックアップするのかは、飼い主様次第になります。そして、私のように発見した異常によって追加検査が必要になる場合もあります。
「ここを調べておきたい!」などございましたら、ご相談いただければと存じます。