皆様、ご無沙汰しております。

忙しくて更新の間が空いてしまいました。院長の角田です。

さて、本日は予防に関するお話をしたいと思います。

詳しい話はHPの予防案内にもいたしますし、さまざまな動物病院さんのH Pで語られておりますので、

ここでは根拠に基づきながら私個人的な意見を交えてお話させて頂こうかと思います。

テーマとしては、「何を?」ではなく、「何故?」予防すべきなのか、です。

  1. ノミ・マダニ

これ、1番大事かもしれないので皆さんに読んでいただきたくて、最初の項目に持ってきます。

 北海道、関西、関東、ここ新潟とさまざまな地域で臨床獣医師として勤めてきましたが、やはり「何故、ノミ・マダニの予防をしなければならないのか?」というお声はどこの地域でも聞かれます。

 答えはシンプルで、「自分と自分の周りの大切な人や伴侶動物を守るため」です。

 まず「ノミ・マダニなんてその辺に居るのか?」という疑問に対しては

「普通に存在します」

というお答えになります。特に保護されたネコちゃんは高率にノミに寄生されていますので、その辺にいるのでしょう。

草むらでマダニをたっぷり付けてくるワンちゃんもあるあるです。

メインは感染症の話です。

 マダニが媒介するSFTS(重症熱性血小板減少症候群、とても覚えづらい名前です…)という病気があります。これはヒトが罹ると、最悪死亡してしまうリスクがあります。

怖い病気ですよね。

 それで、ここからが大事なのですが、

  ・ワンちゃんやネコちゃんも罹ります

      ・この病気を患ったワンちゃんネコちゃんからヒトに感染したと考えられる事例が報告されています。

  ・ネコちゃんからは咬まれた経歴あり、ワンちゃんは一緒に暮らしていただけです。

       ・ネコちゃんから感染したと考えられている方は治療の甲斐なくお亡くなりになりました。

 3年前、私は衝撃を受けました。SFTSが動物からヒトに直接感染するとは考えもしなかったからです。

 ちなみにこの報告は「国立感染症研究所」が公式に発表しておりますので、かなり信頼できる情報だと考えています(https://www.niid.go.jp/niid/ja/allarticles/surveillance/2467-iasr/related-articles/related-articles-473/8987-473r05.html)。

 ワンちゃんネコちゃんが、全く外に出ません。他犬、他猫と一切接触しません。飼い主様も草むらなどに近づくことは無く、無意識に家にマダニやノミを持ち込むリスクも少ないです。という方は、確かにノミ・マダニに感染するリスクは少ないのかもしれません。

 しかし、少しでもそれに当てはまらない方は、絶対に予防すべきだと考えます。

 幸いにも、SFTSはまだ新潟県内での報告はありません。ですが、いつ入ってきてもおかしくない状況です(図3)。ひょっとしたら存在するかもしれません。

国立感染症研究所HP

ノミもお話ししたかったのですが、長くなりましたので、とりあえず今日はここまでにしようかと思います。マダニも、決して媒介する病気はこれだけではありませんのでご注意ください。

少しでも皆様の疑問、ご心配が解消されれば幸いです。

院長 角田

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