こんにちは!院長です。
随分と長い間、ブログの更新をしておりませんでした。
秋口から重症な患者さんもが増え始め、診療業務以外手が回らなくなってしまいました。
そんなこんなでいつの間にか年が明けてしまいました。
ずいぶん遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
さて、動物病院には様々な種類の動物がいらっしゃるのですが、それゆえ病気も様々です。
眼科だけでも
結膜疾患
犬:アレルギーが多い
猫:感染性疾患が多い
角膜疾患
犬:外傷や化学的損傷が多い
猫:感染性が多い(外傷も少なくはない)
ぶどう膜疾患
犬:特発性や自己免疫疾患を考慮
猫:感染性疾患多い。高血圧もよくある。
といった違いがあります。
今日は猫ちゃんの角膜疾患のお話しなのですが、次の様な写真の「おめめ」を見たことがありますでしょうか?


慢性の角膜潰瘍(潰瘍性角膜炎)もこの様に変化することはありますが、この子は角膜潰瘍はありません。
そして注目すべきは、「角膜に入り込んでいる血管が角膜表面からではなく角膜実質に入り込んでいる」という事実です。
意味わからん!と思った方!次の画像をご覧ください

この赤丸の部分の血管!白眼と角膜(半透明の部分)の境目から急に出てきていますよね!
慢性の角膜潰瘍だと白眼から角膜に血管が伸びてくるのが見えるのですが、これはそうではなくて角膜から急に血管が出てきている様に見えますよね!
これ、よく見ると角膜の外張りをしている「角膜外皮」よりも下の「角膜実質」に入り込んでいるのです。
…
まぁそんなことは置いておいて、
この角膜炎はめちゃめちゃ治りが悪いんです。そもそもこれをすれば治る!みたいな記載もなかなか見当たりません。そもそも書いていない教科書もある。
しかし、


数週間でこのような見た目にすることができました。Happy!
iPhone16の画質も良くてさらにHappyです!
この子は別の病気もあり、現在そちらは治療中なのですが、長年悩まれていた眼の問題から解放することができました。
実質性角膜炎は稀な病気ですが、お悩みの方がいらっしゃいましたら一度ご相談下さい。
皆様の健康の一助になれば幸いです。