こんにちは!院長です
お歳を召してから、痙攣発作を発症してしまうことがあります。
そんな時は、「脳の構造を変化させる病変」や、「身体の代謝がうまくいかなくなる病気」を疑う必要があります。
前者には
脳腫瘍、脳梗塞、脳炎、脳内/外出血など
後者には
肝不全、腎不全、甲状腺疾患、低血糖(を引き起こす癌など)など
を考慮する必要があります。
ではどの様に診察を進めるのかと言うと
痙攣発作を主訴にご来院
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問診、視診、触診、聴診
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神経学的検査(どこに病変が有りそうかの確認)
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血液検査
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頭蓋外病変を疑えばレントゲン、超音波検査など
というのが一次病院での検査になります。
そして状態が許せば、CTおよびMRI検査でより確定に近い診断を行います。
こちらは画像診断専門医の作業となりますので、高度画像診断施設へのご紹介を必要とします。
しかし、実は小型犬で頭の骨が薄い子は超音波で頭の中が見えたりします。
CTやMRIは施設も限られており麻酔も必要で高額な検査になりますから、超音波で「ある程度」診断できると治療指針がとてもスムーズに立てられます。
一方で脳内腫瘤の「確定診断」は超音波では難しいです。あくまで、その他の病気から診断を絞るといった手段になります。
参考になれば幸いです。